気づき
寄りそい
手について彼女に尋ねると、工場の手洗い洗剤では細かいシワや爪の間の汚れは落ちにくく、洗えば洗うほど乾燥で手が荒れる。冬は全ての指に絆創膏を貼るほどのひび割れに悩んでおり、手が痛くて作業に支障が出ることもあるということでした。
還暦を過ぎた母親からも「あなたの手はしわしわで私より歳を取ってみえる」と心配されているとも。
「これは彼女だけの悩みだろうか… 」
私たちは現場で働く人に尋ねはじめました。
すると、想像以上に手について悩んでいるという反応がありました。
「自分の体質のせいだと思って我慢していた。」
「手の汚れが落ちないので、子どもと手を繋ぐのが恥ずかしかった。」
「デートの前は強力な溶剤で無理矢理汚れを落としたことがある。」
そのなかでも私たちを一番動かしたのは
「そこに気づいてくれる人はこれまでいなかった。ありがとう。」という言葉でした。
支えあい
現場の人の本当に困っている声に出会うたび、私たちは商品開発だけにとどまっていてはいけないと強く思うようになりました。
そこから-現場を幸せにする-をミッションにかかげ、商品開発を含め、現場を支えるためのしくみを
現場で働く人(Manual Worker)を支えるスキンケアブランド「MW(ムウ)」は、自社の現場の人が手に困りごとを持っている事に気づき、それを解決するために生まれました。
ここから、商品開発にとどまらず、現場の人を支える現場プロジェクト ON-SITE PROJECT(OSP) という考えは始まりました。
これまで仕方がないと見過ごされていた、現場で働く方の悩みに注目することで、同じように悩んでいる人たちに喜びを広げていきたいと、私たちは考えています。